沖縄県の米軍普天間基地(宜野湾市)の名護市辺野古沿岸部への移設に反対する県議や経済人らは9日、移設反対の支持を広げるため「辺野古基金」を設立した。集めた資金は国内紙や米紙に意見広告を掲載するなど、今後の情報発信の活動費用に充てる。翁長雄志知事は相談役に就く。
翁長氏は9日、那覇市内で開いた基金設立の発表記者会見に同席した。基金設立について「大変頼もしい。多くの県民と力を合わせて頑張っていきたい」と述べた。
基金のメンバーは昨年11月の知事選で翁長氏を支えた共産、社民両党などの県議や経済人らを中心に構成。共同代表には、県内で小売りや建設などを手掛ける金秀グループ(那覇市)の呉屋守将会長や宮城篤実前嘉手納町長ら6人が就任した。今後、全国で賛同するメンバーを募る予定だ。
呉屋氏は記者会見で「米国に直接、間接的に訴えることがより重要だ」と指摘。「国内外の多くの人々に協力をもらえるように宣伝活動の費用に充てたい」と説明した。