【NQNニューヨーク=神能淳志】9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸した。終値は前日比56ドル22セント(0.3%)高の1万7958ドル73セントだった。欧州株高を背景に投資家心理が改善し、米株式にも買いが優勢となった。ただ、米企業決算の発表が本格化を前に、内容を見極めたいとして積極的な買いも控えられた。
欧州では主要600社で構成される株価指数ストックス600が15年ぶりに過去最高値を更新した。世界的な株高基調が続き、米株式相場にも買いを誘った。原油先物相場が下げ止まったことを受けて、エクソンモービルなど大手石油株が堅調に推移したことも相場を支えた。
ただ、ダウ平均は下げに転じる場面もあった。9日発表された週間ベースの米新規失業保険申請件数は過去4週間の平均が前週から減少。米雇用情勢の改善一服への過度の懸念が和らいだとの見方から外国為替市場ではドル高となり、将来の米企業業績を警戒した米株式の売りにつながった。
ハイテク株の比率が高いナスダック/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE2EAE2E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX総合株価指数は続伸し、前日比23.744ポイント(0.5%)高の4974.565で終えた。
業種別S&P500種株価指数は全10業種のうち8業種が上昇した。「エネルギー」の上昇率が最も高かったほか「ヘルスケア」や「資本財/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE6EAE3E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX・サービス」なども上げた。一方で「公益事業」と「電気通信サービス」が下げた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約7億2000万株(速報値)、ナスダック市場は約16億8000万株(同)だった。
個別銘柄では、不動産事業の売却で近く合意すると伝わったゼネラル・エレクトリック(GE)が上昇した。ドラッグストア/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBEAEAE1E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX大手のウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスも高い。四半期決算/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE3EAE3E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXで1株利益が市場予想を上回ったことが好感された。ビジネス向け交流サイト(SNS)/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E7EAE1E2E7E2E0E6E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXを手掛けるリンクトインはオンライン通信講座のリンダ・ドットコムの買収を発表し、将来の業績拡大を期待した買いが入った。
一方で、ダウ平均の採用銘柄ではホームセンターのホーム・デポやマクドナルドなどが安い。3月の既存店売上高が前年同月を下回った会員制卸売大手のコストコ・ホールセールも売られた。前日夕に発表した四半期決算で売上高が市場予想を下回った非鉄大手アルコアも通常取引で3%超下げた。