大分県知事選で4選を果たした現職の広瀬勝貞氏(72)は13日午後、大分市内で記者会見し「初心を忘れず、県民の声を謙虚に聞いていく」と表情を引き締めた。事実上の与野党対決による影響は「県民中心の県政ということで結集できる」と否定した。
民主党が実質支援した前大分市長、釘宮磐氏(67)とは2倍近い票差をつけたが「当初は緊張感を持ってスタートした」と明かした。勝因については「実績に裏打ちされた改革の方向で、我々の方に説得力があった。支援の輪が広がり右も左もなく応援してくれた」と分析し、「責任の重大さを痛切に感じている」と力を込めた。
選挙戦では、県内全域を巡る中で子育て世代や高齢者らから「いろいろな声が聞こえてきた」。今後の県政運営については「地方創生を先導することが県民の期待と思っている」と語った。
また自民県連と公明県本部から推薦を受けたことを問われると「保守も革新もない県民党」とのスタンスを繰り返し強調。「選挙の中でいろいろあったにしろ、県民中心の県政ということで結集できるのではないか。全く気にしていない」とした。
早々に当選を決めた前夜は午後11時ごろに就寝、13日は午前7時ごろ起床したといい「よく寝ました」と充実の笑顔。午前中は早速、支援を受けた社民党名誉党首の村山富市元首相(91)らに当選の挨拶回りをしてきたという。
統一地方選後半戦の大分市長選(19日告示、26日投開票)への対応については「一党一派にくみしない立場は守る」と表明。一方で、自民県連が推薦する候補予定者については「敬愛する経産省の後輩。知事選では応援してくれた」と述べた。