23日午前の東京外国為替市場で円相場は反落した。12時時点では1ドル=119円95~98銭近辺と前日17時時点に比べ38銭の円安・ドル高水準で推移している。前日のニューヨーク市場で米長期金利が上昇し円売り・ドル買いが優勢だった流れを引き継いだ。市場の一部では「対ニュージーランド(NZ)ドルでの米ドル高が対円に波及し、円安・ドル高が進んだ面がある」(国内銀行)との指摘も聞かれた。
もっとも、円相場は120円ちょうどを挟んだ水準で底堅く推移した。「120円台では国内輸出企業などから円買い・ドル売りが入り、円の下支えとなった」(国内銀行)という。
9~12時の円の安値は120円10銭近辺、高値は119円93銭近辺で、値幅は17銭程度だった。
円は対ユーロで反発した。12時時点では1ユーロ=128円31~34銭近辺と同24銭の円高・ユーロ安水準で推移している。
ユーロは対ドルで反落した。12時時点では1ユーロ=1.0696~0700ドル近辺と同0.0055ドルのユーロ安・ドル高水準で推移している。ギリシャの債務問題を巡る先行き不透明感からユーロ売り・ドル買いが出た。米長期金利の上昇もユーロ売り・ドル買いを誘った。
NZドルは対米ドルで大幅に下落した。12時時点では1NZドル=0.7577~81米ドル近辺と同0.0131米ドルのNZドル安・米ドル高水準で推移している。ニュージーランド準備銀行(中央銀行)のマクダーモット総裁補佐が23日、「現段階では利上げは想定していない」などと述べたと伝わった。NZ中銀の早期利上げ観測が後退し、NZドル売り・米ドル買いが広がった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕