【ニューヨーク=西邨紘子】米化学大手ダウ・ケミカルが23日発表した1~3月期決算は、純利益が前年同期比41%増の14億7800万ドル(約1770億円)だった。傘下の化学品事業の売却が利益を押し上げた。特別項目を除いた営業収益ベースの1株利益は0.84ドルで、前年同期の0.79ドルと市場の予想(同0.76ドル程度)ともに上回った。
売上高は14%減の123億7000万ドル。アジアや中南米地域で高機能石化品などの需要が堅調で販売量は1%増えたが、エネルギー価格の下落とドル高が重荷となり、販売価格が15%減と落ち込んだ。
ダウのアンドリュー・リバリス最高経営責任者は今後の見通しについて「世界的な需要拡大で原油市場は改善が見込まれるが、2015年を通じて地政学的リスクや景気の先行きに不透明さが残る」と説明した。