北アルプスの黒部川沿いを走り「トロッコ列車」の愛称で親しまれる黒部峡谷鉄道(富山県黒部市)が28日、約5カ月の冬季運休を終え、一部区間で運転再開した。運行は11月末まで。
ことしは大雪の影響で、運転再開は例年より約1週間遅れ。区間も宇奈月―笹平間の約7キロと、昨年の約12キロから短縮した。5月28日に宇奈月―欅平間の約20キロが全線開通する予定。
晴天に恵まれ、トロッコ列車には団体客らが続々と乗り込んだ。仙台市から夫婦で訪れた三浦祥子さん(40)は「新緑と雪の残った景色が最高にきれいだった。区間が短くて残念だけど、また来る楽しみができた」と満足そうだった。
昨年の利用者数は約67万人で、前年より落ち込んだ。ことしは3月に北陸新幹線が延伸開業したため、約78万人まで回復させたいという。〔共同〕