【ニューヨーク=西邨紘子】米製薬大手ファイザーが28日発表した1~3月期の決算は、純利益が前年同期比2%増の23億7600万ドル(約2827億円)だった。特殊要因を除いた1株利益は0.51ドルで、前年同期の0.57ドルは下回ったが、市場の予想(0.50ドル)は小幅に上回った。
売上高は4%減の108億6400万ドル。中核の処方薬事業は5%減収だった。ドル高の影響で米国外が10%減収と落ち込んだ。
主力市場の米国では処方薬の売上高は2%増えた。肺炎球菌ワクチンの接種推奨対象が高齢者にも広がったことを追い風に、同ワクチンの売り上げが8割増えた。他の主力薬の特許失効による落ち込みを補った。
ファイザーは2015年12月通期の業績見通しを、特殊要因を含まない1株利益で2.00~2.10ドルとした前回予想から1.95~2.05ドルに引き下げた。ドル高の影響を理由に挙げている。