宮沢洋一経済産業相は12日の閣議後記者会見で、関西電力が申請した平均10.23%の家庭向け電気料金の再値上げ幅を平均8.36%に圧縮するよう求めることを明らかにした。政府は近く関係閣僚会議を開き、再値上げを認可する。実施は6月1日。再値上げは北海道電力に続き2社目となる。
冷房利用などで電力消費量が増える夏季(6~9月)は、家庭の負担を和らげる経過措置として、値上げ幅を平均4.62%に抑える。高浜原発3、4号機(福井県)、大飯原発3、4号機(同)が再稼働した場合には、順次値下げするよう条件も付けた。
関電は原発停止の長期化で代替として動く火力発電の燃料費が膨らみ、2013年春に家庭向け料金を平均9.75%値上げした。今回の再値上げで2割近い上げ幅となる見通しで、関西圏の家庭や企業への影響が懸念される。
一方、宮沢経産相はこの日、経営再建中のシャープが99%以上の大幅な減資による財務改善策を検討していることについて、「1億円以下の資本金にして中小企業施策を利用するとの報道もあるが、こういうものに使うのは企業再生としては違和感がある」との認識を示した。