日銀の黒田東彦総裁は12日、参院財政金融委員会に出席し、日銀の当座預金の超過準備に付く金利(付利)について「引き下げるとか撤廃するということは考えていない」と述べた。民主党の大塚耕平氏の質問に答えた。
黒田総裁は日銀が量的・質的金融緩和の下で「マネタリーベースが年間80兆円のペースで増加するよう金融調節している」と指摘。「付利はマネタリーベースを円滑に積み上げる役割を果たしている」とし、付利が異次元緩和の枠組みの主要な部分を占めているとの認識を示した。
大塚氏は付利によって「民間金融機関の利益が3000億円弱ということだが、その利息を民間金融機関に滞留させるのは不合理だ」と指摘。付利で得られる利益を政府系金融機関が低利で融資するための原資にすべきだと主張した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕