体重77キロの松永遼祐君(右)が体重148キロの同級生を相手に投げを仕掛ける稽古の様子=岐阜市鏡島南2丁目の市立岐阜商業高校
岐阜市の小兵高校生力士、宇良を追う――。大相撲で、軽量ながら多彩な技で人気の宇良が春場所で新入幕を果たした。その後を追うように、昨年の全国高校相撲選抜大会80キロ未満級で日本一に輝いた市立岐阜商業高校3年の松永遼祐(りょうすけ)君(18)が、宇良の母校・関西学院大学に合格し、進学後も相撲を続ける。「一生懸命稽古して、少しでも近づきたい」と意気込む。
どすこいタイムズ
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「もっと右を使って」。2月上旬、市岐商の土俵に身長167センチ、体重77キロの松永君の声が響いた。視線の先には自分より10センチ以上身長の高い後輩の姿。ぶつかり稽古で後輩に胸を貸し、土俵際まで後輩に押させるが、素早くまわしを取り、出し投げを決めてみせた。「これだよ、これを学ばないと」。すかさず広江修監督(51)が告げる。
学生服を着ると、相撲部員とはわからないほど小柄な松永君は中学時代、ラグビークラブに所属。スクラムの最前列の真ん中で相手にぶつかりながら、ボールを足でかき出すなど器用さも要求されるポジション「フッカー」を担った。
スピード、スタミナは十分だが…