東京電力は13日、電気と通信のセット販売などでの提携に向けて、ソフトバンクと優先交渉に入ると正式発表した。9月までの基本合意を目指す。2016年4月の電力小売り全面自由化をにらみ営業やサービス開発で協力する。通信会社との提携を巡ってはソフトバンクと全国規模の協業を目指す一方、首都圏ではNTTドコモやKDDIとも連携を検討する。
東電は全面自由化後に電力の全国販売に乗り出すが、首都圏以外は営業基盤が乏しい。全国に約4700万件の契約者を持つソフトバンクの販売網を活用するほか、セット販売による割安な料金を用意して顧客獲得につなげる。現在家庭のシェアが100%の首都圏では提携先を1社に絞ると顧客の流出を加速させる恐れがあるため、通信大手3社との提携を目指す。