世界保健機関(WHO)は7日、デンマーク、オランダ、スペイン、スウェーデン、イタリア、米国の6ヶ国から、繁殖させているミンクの新型コロナウイルス感染例が報告されたことを明らかにした。人民網が各社の報道をまとめて報じた。
11月6日、デンマーク・ネストヴェズ近くの繁殖場のミンク。
デンマーク政府は4日、繁殖させたミンクから12人が新型コロナ変異種に感染したことが確認されたため、国内の全ての繁殖のミンクを殺処分すると発表した。デンマーク政府は、殺処分されるミンクの数は1500-1700万頭に達すると試算している。ただ一方で、反対派議員やミンクの飼育者の強い反対に遭い、デンマーク政府は9日に、ミンク1700万頭の殺処分計画を一時停止したとも報じられている。
7月には、スペインアラゴン州にあるミンク農場の従業員数人が新型コロナウイルスに感染していることが判明し、ミンク10万頭が殺処分されていた。また、夏にも、オランダの複数のミンク繁殖場で新型コロナウイルスの集団感染が発生し、数万頭のミンクが殺処分された。その後、9月から10月にかけて2週間のうちに、米国ユタ州のミンク繁殖場9ヶ所で、ミンク約1万頭が新型コロナウイルスに感染し、死亡した。
11月6日、デンマーク・ネストヴェズ近くの繁殖場で殺処分の準備をする作業員。
ミンク繁殖場で集団感染が頻発していることを受け、デンマークは6月から、感染したミンクを殺処分するよう求めていた。これを受け、10月1日までに、デンマーク北部の農場60ヶ所ではすでにミンク約100万頭が殺処分されてきた。
WHOは6日、世界に対してミンク繁殖場の状況を注視するようにと求めた。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年11月10日