【ナイロビ＝共同】アフリカ中部ブルンジの軍幹部は13日、ヌクルンジザ大統領の３選出馬が憲法などに違反しているとして、大統領を政権から追放したと発表した。ロイター通信などが伝えた。一方、大統領府はツイッターでクーデターの発生を否定した。

フランス公共ラジオによると、ヌクルンジザ氏は13日、周辺国の首脳らと国内情勢を協議するためにタンザニアを訪問していて不在だったという。大統領府や国営テレビは、同氏に近い別の軍部隊が掌握しているとみられる。

ヌクルンジザ氏の３選出馬をめぐっては、４月から抗議デモが繰り返され、警官隊との衝突などでこれまでに20人以上が死亡。国連難民高等弁務官事務所（ＵＮＨＣＲ）によると、混乱が深まるのを恐れ、隣国ルワンダなどに５万人以上が避難したという。

クーデターを主張する軍幹部はラジオ放送を通じて政権を解体すると明らかにし、「国家の団結を取り戻すための委員会を設置する」と述べた。

ブルンジの憲法や2006年までの内戦を終わらせた和平合意は大統領の任期は２期までと定めている。だが、ヌクルンジザ氏は、１期目は議会に選出されたため、３選出馬は可能と主張し、６月予定の大統領選に立候補していた。