東京女子医大病院や群馬大病院で深刻な医療事故が相次いだ問題を受け、厚生労働省は14日、高度な医療を提供する特定機能病院の管理運営や医療安全のあり方の見直しを検討する有識者による特別チーム(本部長・塩崎恭久厚労相)の初会合を開いた。
6月から9月末にかけて実施する予定の全国の特定機能病院への立ち入り検査の内容について議論。医療安全のために病院長にどのような権限が与えられているかや、難度の高い医療技術を導入する際のルールが定められているかなどを確認するとした。
有識者からは「特定機能病院への国民の不信感が高まっており、根深い問題との共通認識が必要」「実態を把握するために病院側はマイナス面をしっかり出してほしい」などの意見が相次いだ。
検査結果を受け、特別チームは承認要件の厳格化といった制度の見直しを検討する。特定機能病院は大学病院を中心に86施設が厚労相の承認を受けているが、東京女子医大病院と群馬大病院は医療安全管理体制に問題があるとして承認取り消しが決まっている。