中部国際空港の川上博社長は15日記者会見し、2015年3月期の連結決算が増収増益だったと発表した。訪日外国人の急増で利用客が増え、免税店など商業事業が好調だった。経常利益は43億円(前の期比13%増)と05年の開港以来の最高益を2期連続で更新した。
売上高は492億円と7%増えた。うち空港事業が258億円(3%増)、商業事業が210億円(14%増)。免税販売は127億円と27%増え、過去最高だった。
前期の営業利益は56億円(4%増)。前の期に累積損失を解消したため法人税などが11億円増え、純利益は27億円(16%減)にとどまった。
16年3月期は売上高500億円、経常利益45億円、純利益26億円を見込む。航空旅客数は前期の期初目標と同じ1010万人(前期実績は990万人)の見通しだが、これは「最低限の目標」(川上社長)。国際線は前期並みの450万人、国内線は560万人(4%増)と予想した。
中部空港を拠点に就航を目指している格安航空会社(LCC)のエアアジア・ジャパンは貨物事務棟に事務所を開いた。この日が社長として最後の決算会見となった川上社長はLCC向け新ターミナル建設に意欲を見せ、「明るい材料がそろってきた。良い形で新体制にバトンを渡すことができる」と話した。