東京電力福島第1原子力発電所事故による健康影響を調べる福島県の「県民健康調査」で、昨年4月からの2巡目の甲状腺検査でがんと確定した子供が前回(今年2月)に報告された1人から4人増え、5人に上ったことが分かった。18日に開かれた有識者でつくる調査の検討委員会で報告された。
がんの疑いは7人から10人となった。事故から3年までをめどとした1巡目検査では、ほとんどが「問題ない」とされていた。委員会後の記者会見で、星北斗座長は「現時点で多い、少ないと議論する段階にないが、放射線の影響とは考えにくい」との見解を示した。
調査主体の福島県立医大によると、確定と疑いの計15人は事故当時6~18歳の男女で、腫瘍の大きさは5.3~17.3ミリ。事故から4カ月間の外部被ばく線量が推計できたのはうち9人で、最大2.1ミリシーベルトだった。〔共同〕