日本と韓国は23日、両国の経済・財政問題を議論する財務対話を都内で開いた。開催するのは2年半ぶりで第2次安倍政権の発足以降は初めて。アジア地域の金融情勢について意見交換するほか、東南アジア諸国連合(ASEAN)との金融協力の推進も議論する見通し。
日本からは麻生太郎副総理・財務相、韓国からは崔炅煥(チェ・ギョンファン)企画財政相が参加する。国際金融だけでなく、内政を担当する財務省幹部も会議に加わる。終了後に議論した内容を公表する。
日韓両国は金融危機などの際にドルを相互に供給する通貨交換協定を2月に打ち切っており、今回の財務対話はそれ以降で初の2国間での財務相会談となる。会議では通貨協定の再開は議論しない見通し。一方、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)は運営面などをめぐって意見交換する可能性がある。
日韓財務対話は2006年に始まった。韓国の李明博前大統領が12年に竹島を訪問したのをきっかけに両国関係が悪化。財務対話も途絶えていた。