【クンダサン=共同】マレーシアの警察は7日、東部ボルネオ島・キナバル山(4095メートル)で5日起きた地震の後に安否が分からなくなった日本人は男性のオザキ・マサヒロさん(29)=漢字不明=と発表した。キナバル山があるサバ州政府のマシディ観光相は7日の記者会見で、オザキさんとみられる遺体を含む3遺体が同日、山中で発見されたと明らかにした。
病院関係者によると、オザキさんとされる遺体は7日、サバ州の州都コタキナバルの病院に搬送された。日本の在コタキナバル領事事務所の領事が、医師による身元特定作業に立ち会った。関係者によると、身元の最終確認はできなかった。
観光相が、死亡したと発表したのはオザキさんのほか、シンガポール人7人、マレーシア人6人、中国人1人、フィリピン人1人の計16人。
オザキさんとされる遺体は、落石が集中し、ほかにも死者が見つかった山道付近で発見された。
別のシンガポール人2人は依然として行方不明で捜索を続ける。これまで不明とされていたマレーシア人1人は自力で下山していたことが7日になって判明した。
5日朝の地震で、キナバル山では広範囲に地滑りや落石が発生。174人は6日未明までに徒歩などで下山した。うち26人は負傷し、病院で手当てを受けた。
同山があるキナバル公園の当局者は当初、日本人男性が名前欄に「OKAZI(オカジ)」と書き込んでいたと発表していた。