【カイロ=共同】内戦状態のイエメンの首都サヌアで12日、軍事介入しているサウジアラビア軍などによる空爆があり、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されているサヌア旧市街の住宅3軒が破壊され、女性や子どもを含む5人が死亡した。フランス公共ラジオが住民や医療関係者の話として伝えた。
サヌアには2500年以上前から人々が暮らしていたとされ、11世紀以前に建てられた住宅が6千軒以上あり、1986年に世界遺産に登録された。住民によると、旧市街への直接攻撃は初めてとみられる。
イエメンでは、ハディ暫定大統領派とイスラム教シーア派系武装組織「フーシ派」が対立。サウジ軍などはハディ氏派を支援して3月から空爆を行っている。ハディ氏派とフーシ派は今月14日からジュネーブで国連仲介による和平協議を開始する予定。