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東芝は12日、不適切会計問題の端緒となったインフラ関連工事9件の詳細を公表した。多くの案件で受注時から損失が出る可能性を認識していたにもかかわらず、本来必要な損失引当金を計上していなかった。東芝の管理体制が厳しく問われそうだ。 過年度決算の減額修正幅が最も大きいのは電力会社向けに2013年9月に受注した次世代電力計(スマートメーター)の255億円、2番目は高速道路の自動料金収受システム(ETC)で144億円だった。 スマートメーターなどでは「受注時から損失の可能性が認識されていたにもかかわらず、合理的な理由なく、一切、工事損失引当金が計上されていなかった」としている。 引当金は、将来発生すると見込まれる損失などに備えて、あらかじめ費用を計上しておく会計処理。 5月の段階では、9件あわせて14年3月期までの3年間で計500億円強の営業利益の減額修正が見込まれると発表していたが、今回、14年3月期までの5年間で減額幅が計512億円に膨らむことを明らかにした。金額はさらに増える可能性がある。 現在、社外の専門家でつくる第三者委員会が、インフラ部門だけでなくパソコン、半導体などでも、意図的、組織ぐるみの利益水増しなどがなかったかどうかを集中的に調べている。7月中旬に調査報告をまとめる予定だ。 |
東芝、受注時に損失認識 インフラの不適切会計
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