【コペンハーゲン=共同】デンマーク議会(一院制、定数179)選挙は18日に投開票が行われる。再選を狙う社会民主党のトーニングシュミット首相率いる中道左派陣営と、前首相のラスムセン自由党党首が中心の野党陣営が大接戦を展開しており、ラスムセン氏は2011年9月の前回選挙以来約4年ぶりに首相に返り咲く可能性もある。
主要争点の一つは移民政策。首都コペンハーゲンでは2月、移民の家庭に生まれた若者による連続テロ事件が起きた。移民排斥を強く訴える右派デンマーク国民党が勢力を伸ばしており、ラスムセン政権が発足した場合に同党が連立入りするかが焦点だ。
同党は反欧州連合(EU)も掲げており、ラスムセン前政権で閣外協力にとどまっていた同党が政権入りすれば、対EU外交にも影響しそうだ。
もう一つの争点は経済政策。前回選挙では、金融危機後の景気回復の遅れがラスムセン氏の敗因となったが、トーニングシュミット首相は雇用などを回復させた実績を強調、一定の支持を得ているもようだ。
直近の世論調査では、両陣営の支持率は50%前後で拮抗している。