東海道新幹線の放火事件で神奈川県警は2日、焼身自殺した林崎春生容疑者(71)が車内に持ち込んだポリタンクからガソリンの成分を検出した、と明らかにした。事件前日の6月29日に、東京都杉並区の自宅近くにあるセルフ式ガソリンスタンドで約7リットルを購入したことも新たに判明した。
県警は、容疑者が焼身自殺の計画を立て、前日から実行に向けた準備を重ねていたとみており、動機や経緯をさらに調べる。
県警によると、林崎容疑者は事件前日、セルフスタンドに空の台車を持ってきて「車がガス欠になった」と説明、1万円の金属製携行缶と千円分(約7リットル)のガソリンを購入した。容疑者は同じ日、ポリタンクを持って別のスタンドを訪れ、販売を断られている。
さらにこの日夕方、林崎容疑者が自宅近くのJR西荻窪駅で東京発掛川行きの新幹線自由席の乗車券を現金で購入していたことがカメラ映像などで確認されている。券は事件があった6月30日から3日間有効だった。
県警は1日、容疑者宅のトイレから携行缶1個を押収。携行缶は空で、比較的新しいものだった。県警科学捜査研究所で分析し、事件との関連を調べる。3日には三島車両所(静岡県長泉町)に保管されている新幹線を現場検証する。〔共同〕