日銀が8日発表した8月の貸出・預金動向(速報)によると、全国の銀行(都市銀行、地方銀行、第二地銀)の貸出平均残高は前年同月比2.8%増の426兆3420億円だった。企業のM&A(合併・買収)や不動産関連の貸し出しなどを中心に増加が続いている。伸び率は2014年11月以来、9カ月ぶりの高水準となった。
伸び率を業態別に見ると、都銀は前年比1.7%増と7月から0.3ポイント拡大した。14年12月以来8カ月ぶりの高水準だった。「中堅・中小企業向けの貸し出しが伸びている」(日銀の金融機構局)という。地方銀行と第二地銀を合わせた貸し出しは同3.8%増と7月から横ばい。信用金庫は同2.1%増だった。
手形と小切手を除き、譲渡性預金を含んだ預金残高は、都銀、地銀、第二地銀の合計で4.5%増の633兆4444億円だった。伸び率は7月から0.2ポイント拡大した。法人預金の増加が寄与した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕