■アリババ集団(中国の電子商取引最大手) 8日、浙江省杭州市にデータセンターを新設した。収益源としてクラウド事業を強化しており、中国大陸で5カ所目、世界で8カ所目のデータセンターとなる。
アリババはデータセンターの増強も含め、今後数年で10億ドル(約1200億円)をクラウド事業に投資する方針。新しいデータセンターは顧客の購入履歴など膨大なデータを蓄積するほか、ネット通販の出店企業のIT(情報技術)システムをクラウド経由で構築・運用する。隣接する湖の水をサーバーの冷却に活用する。
中国企業の間ではコスト削減を狙い、自前でサーバーなどの情報機器を持たずにITシステムを構築するクラウドサービスへの需要が高まっている。アリババは子会社の阿里雲計算を通じクラウド事業を拡大する方針を示していた。(アモイ〈中国福建省〉=小高航)