【ニューヨーク=稲井創一】米ユナイテッド航空は8日、ジェフ・スマイゼック最高経営責任者(CEO)が同日付で退任したと発表した。同社は退任について連邦政府による捜査と関係があると説明しているが、具体的な理由は明らかにしていない。後任のCEOには米鉄道大手CSX社長兼最高執行責任者(COO)のオスカー・ムニョス氏が就任した。
ユナイテッド航空は8日、スマイゼック氏ら幹部の退任を発表。発表文で同社は退任に関し「ニューヨーク・ニュージャージー港湾局に関連した連邦政府の捜査に関係がある」と指摘した。同日午後のアナリスト向け説明会では「(退任理由の)詳細は捜査中で話せない」(ユナイテッド幹部のブレット・ハート氏)と述べるにとどめた。
スマイゼック氏の突然の退任について、一部の米メディアは「ニューヨーク・ニュージャージー港湾局の元トップだったデビッド・サムスン氏のために、サウスカロライナ州にあるサムスン氏の家の近くの空港とニュージャージー州の空港を結ぶ路線を設けた件に関与した疑いがある」としている。
ユナイテッド航空は全日本空輸と太平洋路線で共同事業を展開するなど親密な関係にある。