【ベルリン=共同】ケリー米国務長官は20日、内戦が続くシリアなどから難民や移民が欧州に押し寄せていることを受け、世界から受け入れる難民の人数を段階的に増やし、2017会計年度(16年10月~17年9月)には10万人の受け入れを目指すと表明した。ドイツのベルリンで、シュタインマイヤー外相と会談後の記者会見で述べた。
ケリー氏は「米国は戦争で追われた者や、自由を求める者の安息の地だ。もっとやらなければならない」と強調。難民問題に取り組む強い決意を示し、大量流入への対応に苦慮する欧州を支援する姿勢を見せた。
16年度の難民受け入れについては、15年度の約7万人から1万5千人増やして8万5千人にすると語り「このうちシリア難民は最低でも1万人」と明らかにした。17年度にはさらに1万5千人を増やして10万人を目標にすると付け加えた。
シュタインマイヤー氏は「米国の責任ある姿勢に感謝している。米国の受け入れ人数が増えることを歓迎する」と述べた。