【ニューヨーク=西邨紘子】遺伝子組み換え種子大手の米モンサントは7日、2年以内に従業員2600人を削減するリストラ策を発表した。併せて自社株買い枠を30億ドル(約3600億円)積み増す方針も発表した。穀物価格の下落とドル高で農家の種子需要が落ち込みんでおり、効率化で収益の改善を急ぐ。
リストラ費用として8億5000万~9億ドルを計上する見通し。2017年8月期末以降、年間2億7500万~3億ドルの節約効果を見込む。
7日発表の6~8月期決算は、売上高が前年同期比1割減の23億5500万ドルだった。最終損益は前年同期の1億5600万ドルの赤字から4億9500万ドルの赤字に広がった。主力の種子事業が9%の減収で、農薬も減収だった。特殊要因を除いた1株当たりの赤字は0.19ドル。赤字幅は市場の予想(0.02ドル程度)より悪化した。16年8月通期に向けてもドル高など厳しい環境が続くとみている。