【グアム=秋山裕之】菅義偉官房長官は30日午後、沖縄の海兵隊が一部移転する米領グアムのアプラ地区埠頭を視察した。アンダーソン米海軍大佐から揚陸支援施設など整備状況について説明を受けた。これに先立ちアンダーセン米空軍基地も視察した。
菅長官はこの後、記者団に「沖縄に駐留する海兵隊4000人の受け入れ(体制の整備)が着実に進んでいるという印象受けた」と強調。米関係者との意見交換に関し「移設事業にしっかり取り組んでいくと確認でき、日米で沖縄の基地負担軽減が速やかにできるように意思疎通できた」と強調した。
沖縄県の翁長雄志知事が菅長官のグアム訪問をパフォーマンスと批判したことには「基地負担軽減が目に見える形で実現するためにグアムに来た」と反論した。
在沖縄海兵隊の移転計画は、定員約1万9千人のうち約9千人を国外に移し、そのうちグアムは約4千人を受け入れる。グアム移転が進めば、沖縄の米軍嘉手納基地以南の施設・区域の返還につながる。