4日の東京外国為替市場で円相場は反落した。17時時点では1ドル=121円08~10銭と、2日の同時点に比べ63銭の円安・ドル高だった。前日の米長期金利の上昇や、4日の日経平均株価の上昇などを背景にした円売り・ドル買いが優勢だった。
3日のニューヨーク市場で、株高・債券安(金利は上昇)の進行が円売り・ドル買いを促した流れを引き継いで始まった。4日の東京市場で日経平均株価が一時400円超の上げ幅となり、投資家のリスク選好姿勢が強まったことも「低リスク通貨」とされる円を売る動きにつながった。ただ、後場の日経平均が伸び悩んだため、持ち高調整の円買いも入って円相場はやや下げ渋った。
9~17時の円の高値は121円ちょうど近辺、安値は121円38銭近辺で、値幅は38銭程度だった。
円は対ユーロでは反発した。17時時点では1ユーロ=132円44~47銭と、同59銭の円高・ユーロ安だった。3日に欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が「12月の理事会で緩和度合いを再検討する必要がある」と述べた。追加緩和の可能性が改めて意識されたことでユーロ売りが優勢となった。4日の取引が始まったユーロ圏主要国の金利が低下基調を強めているため、円の対ユーロ相場は上昇幅を広げた。
ユーロは対ドルで大幅に反落した。17時時点では1ユーロ=1.0937~40ドルと、同0.0107ドルのユーロ安・ドル高となっている。ECBの追加緩和が意識され、対ドルでもユーロ売りが膨らんだ。〔日経QUICKニュース(NQN)〕