日本大学の男性名誉教授(77)が指定暴力団山口組の元幹部から2千万円を借り、未返済となっている問題で、日大は10日、名誉教授の非常勤講師としての職を同日付で解職したと発表した。日大によると、名誉教授は「脇が甘かった。非常に後悔している。処分は真摯に受け止める」などと話しているという。
日大が10日に行った聞き取りに対し、名誉教授は「元幹部とはビジネスパートナーを介して知り合った」と説明。直後に元幹部が暴力団関係者と知ったものの、付き合いを続けたという。「10年前と8年前に1千万円ずつ借り、海外での投資の資金に充てた。返済義務は認識している」と弁明した。
名誉教授は国際法を専攻し、2008年に定年退職。非常勤講師として大学院法学研究科で英米法などの授業を担当していた。日大広報課は「今まで以上に反社会的勢力との関わりが不適切との認識を徹底し、再発防止に努める」とのコメントを発表した。
また総務省は10日、男性名誉教授が務めていた行政相談委員の委嘱を9日付で解いたことを明らかにした。「委員としてふさわしくない行為があった」と判断した。