山梨中央銀行(甲府市)は25日までに、山梨県富士吉田市の吉田支店に勤務していた営業担当の30代男性行員が約2年3カ月にわたり、顧客の口座から2億2千万円余りを不正に引き出し、他の顧客の融資に流用していたと発表した。既に全額弁償されている。
同行の調査に「担当の融資が遅れていて、間に合わせるためにやった」と話しているという。
同行によると、行員は2013年8月~今年10月の15回にわたり、個人と法人の6顧客の定期預金口座を解約するなどし、計約2億2800万円を8顧客の融資に流用した。残高証明書を偽造し、発覚しないようにしていた。
行員が担当していた顧客から、10月27日に「通帳を預けて1年以上戻ってこない」と問い合わせがあり、発覚した。行員は別の支店に転勤し、営業業務にはついていない。同行は告訴せず、懲戒免職を含めて処分を検討している。〔共同〕