千葉県八千代市のマンションの駐車場棟について、住民側が依頼した調査で杭(くい)1本が設計より10メートル短いとの結果が出たことが27日、同市への取材で分かった。杭打ちは業界大手の三谷セキサン(福井市)が施工した。八千代市は同社に施工状況の報告を求める。
三谷セキサンは「詳細を確認中だが、適正に施工管理したと考えている」としている。
八千代市によると、マンションは約350世帯が入居。管理組合が耐震性を確認するため、民間調査会社に頼んで敷地内3カ所の地盤を調べたところ、駐車場棟の1カ所で深さ22メートルまで打ち込む設計の杭1本が12メートルまでしか届いていないとのデータが出た。
駐車場棟は5階建てで三谷セキサンが2003年に杭打ちした。施工報告書では長さ約20メートルの杭が50本打ち込まれたとされる。市によると、傾きや明らかな安全上の問題は現時点で確認されていないという。