トヨタ自動車は27日、2015年1~10月のグループ全体(ダイハツ工業と日野自動車を含む)の世界販売台数が前年同期比1.2%減の835万3000台だったと発表した。ガソリン安を背景に北米でピックアップトラックなどの売れ行きが好調だったが、国内や新興国での販売不振が響き、前年実績を下回っている。
一方、トヨタと拮抗している独フォルクスワーゲン(VW)の同期間の販売台数は1.7%減の826万2000台だった。1~9月の時点で6万台だった首位トヨタとの差は9万1000台に広がった。VWは15年上半期(1~6月)に初めて世界販売で首位に立ったが、その後はトヨタが上回って推移している。
VWは9月中旬に発覚したディーゼル車の排ガス試験の不正問題などを背景に、10月単月の世界販売台数は3.5%減と9月(1.5%減)より落ち込みが大きくなった。ただ主力市場である中国では減税効果もあり前年比プラスに転じており、15年通年の首位争いは、なお予断を許さない情勢だ。