三菱東京UFJ銀行は平野信行頭取(64)の後任に、小山田隆副頭取(60)を充てる人事案を、親会社の三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が12月下旬に開く指名・ガバナンス委員会に提示する。同委員会で審議のうえ、2016年4月に小山田氏が頭取に就任する見通しだ。
平野氏は三菱東京UFJ銀の会長に就任、永易克典会長(68)は相談役に就く公算が大きい。MUFGの社長兼最高経営責任者(CEO)は引き続き平野氏が務める。持ち株会社と銀行のトップを分離し、平野氏はグループ経営に専念する。
MUFGは6月に委員会設置会社になった。委員会設置会社では主要トップ人事は社外取締役が過半を占める指名委員会で決める。指名委は頭取に必要な要件として海外事業経験や指導力などを挙げていた。執行部は複数の候補を提示するが、指名委は小山田氏を要件を満たす候補として承認するとみられる。
小山田 隆氏(おやまだ・たかし)79年(昭54年)東大経卒、三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。14年副頭取、15年三菱UFJフィナンシャル・グループ副社長兼務。東京都出身。