ホクレン農業協同組合連合会はＪＡ新砂川（北海道砂川市）が生産した「ゆめぴりか」を12月下旬から販売する。同じ品種ながら産地を限定した初めての「産地指定米」となる。100トンの数量限定で、価格は通常のゆめぴりかより２割高くなる見通し。ブランド米の産地間競争が激しくなるなか、上位ブランドを設けてアピール力を高める。

ホクレンは９日、最もおいしいゆめぴりかを選ぶ初めてのコンテストを開いた。北海道の有力産地７地区の味を審査し、トップになったＪＡ新砂川のコメを「新砂川米」として売り出す。道内の小売店のほかインターネット通販でも販売する。「国内トップの新潟県魚沼を脅かすような北の魚沼になりたい」（ＪＡ新砂川）。

これまでホクレンは道内各地のゆめぴりかを混ぜて「北海道米」として販売してきた。しかし、環太平洋経済連携協定（ＴＰＰ）交渉の大筋合意や、減反政策の廃止決定など環境は厳しくなる。今後も道内の産地を競わせることで、東北や北陸の有力産地との競争力を高めたい考えだ。