第1ピリオド、スイス選手と競り合う足立(右)=AP
(12日、平昌冬季五輪、女子アイスホッケー・日本1―3スイス)
シュート数でいえば38―18で日本の「圧勝」。にもかかわらず1点しか奪えずに敗れた。10日のスウェーデン戦でFW浮田留衣(ダイシン)が反則を犯したとして、スイス戦の出場停止を告げられた。これが攻守ともに重くのしかかった。
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一番の得点源だった浮田を含むラインを組み替えざるを得なくなった。第1ピリオド(P)、相手の反則で相手より2人多い時間帯がありながら、得点を奪えない。
ラインの組み替えは守備の負担も増していた。第2Pに許した先制点を決められたのは、警戒を徹底していた選手ではなく、その選手のいないラインだった。山中武司監督は「想定外の選手の、想定していない入れられ方だった」。その3分後にも数的不利な場面で、2点目を決められた。
浮田の出場停止が判明したのは前日夜のことで、まさに想定外だった。主将の大沢ちほ(道路建設)は「4年前(のソチ)より戦えるチームになって、世界が近くに見えていたのに。勝ちきれなかった」。
とは言え、五輪はまだ終わっていない。日本女子史上の五輪初勝利をかけ、14日にコリアと戦う。(渡辺芳枝)