ベネッセコーポレーションの顧客情報漏洩事件で、持ち株会社のベネッセホールディングスが巨額の損失を出したとして、東京都内に住む同社の男性株主が、原田泳幸会長兼社長ら現・旧役員6人に総額260億円を同社に賠償するよう求める株主代表訴訟を岡山地裁に起こした。提訴は15日付。
訴状によると、2013~14年ごろ、顧客情報を管理するグループ会社の業務委託先に勤務していた元システムエンジニアが顧客名や住所などの個人情報を持ち出し、名簿業者に売却した。
株主側は流出の原因を「個人情報の安全管理体制の不備」と指摘。6人は「グループ全体の情報管理に万全を期し、損害を生じさせない職務上の注意義務を怠った」として、ベネッセホールディングスが事件に対応する費用として計上した260億円を社に賠償するよう訴えている。
同社は「コメントは差し控えたい」としている。
〔共同〕