【ニューヨーク=共同】国連安全保障理事会は18日、4年以上に及ぶシリア内戦の停戦と移行政権樹立に向けた和平案を盛り込んだ決議案を採択した。米国が議長を務めた。
シリア内戦について安保理は人道決議などを採択したことはあるが、和平の道筋を具体的に記した決議が採択されるのは初めて。
過激派組織「イスラム国」(IS)の勢力拡大をもたらしたシリア危機をめぐり、関係国が統一した立場を打ち出したことで情勢打開への機運が高まる可能性もある。
複数の外交筋によると、決議案の文言をめぐる調整は18日に入っても難航。対話プロセスに加わる反体制派組織の選定に関する表現などをめぐり意見の対立があったが、ISが犯行声明を出したパリ同時多発テロなどを受け、直ちに対処する必要があるとの認識で一致した形だ。