九州旅客鉄道(JR九州)は18日、2017年春に新しい観光列車の運行を熊本県の熊本―人吉間で始めると発表した。来年3月のダイヤ改正で観光列車の「九州横断特急」の同区間への乗り入れを取りやめるのを受けて投入する。同社の観光列車(豪華寝台列車「ななつ星in九州」を除く)は11種類目となる。
デザインはななつ星を手掛けた工業デザイナーの水戸岡鋭治氏が担当する。旧型車両を改装した2~3両編成を想定し、週末だけでなく平日も運行する方針。列車名などの詳細は今後詰める。
同日、来年3月26日のダイヤ改正も発表した。九州横断特急は2両編成から3両に増やす。夜間運行をなくし1日4往復から3往復に減らす。別府(大分県)から熊本経由で人吉までの運行区間は別府―熊本間に改める。この列車で阿蘇地方を訪れる外国人観光客が急増しており、昼に阿蘇を通る列車を増強する。
鹿児島県の川内―鹿児島中央間の特急「川内エクスプレス」と、熊本―人吉間の特急「くまがわ」の運行も取りやめる。熊本―人吉間では新たに快速列車を1日4往復運行し、輸送力の落ち込みをカバーする。これを含め、快速・普通列車は21本の増発となる。鹿児島本線の熊本―川尻間で開設予定だった新駅「西熊本駅」も、ダイヤ改正に合わせて開業する。