21日の債券市場で、償還までの期間が長い超長期債の利回りが低下した。新発20年物国債利回りは一時、前週末比0.005%低い0.995%を付けた。1%割れは1月27日以来約11カ月ぶり。日銀が18日、量的・質的金融緩和の補完措置を決め、償還期限の長い国債を買いやすくしたのを受け、需給が引き締まるとの観測が強まった。
政府が近く決定する2016年度の国債発行計画で、20年債の発行額が減少する公算が大きいことも、先行きの需給引き締まり観測を強める材料となった。市場では「20年債は今後1%割れの低水準が常態化する」(JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジスト)との声も出ている。