総務省が25日発表した11月の全国消費者物価指数(CPI、2010年=100)は、値動きの大きい生鮮食品を除く総合が103.4と前年同月比0.1%上昇した。QUICKがまとめた市場予想(横ばい)を上回り、5カ月ぶりに上昇した。10月までは3カ月連続で0.1%下落していた。食料(生鮮食品除く)の上昇基調が続き、原油安によるエネルギー品目の価格下落を補った。
食料価格は2.3%上昇し、10月(2.2%)から伸び率が拡大。焼き肉やチョコレートといった品目のほか、新米への切り替えが進んだコメ類の価格なども上昇したという。テレビをはじめ教養娯楽用耐久財も値上がりした。エネルギー関連では灯油やガソリンなど石油製品の価格下落が目立った。品目別では上昇が347、下落は132、横ばいは45だった。
食料・エネルギーを除く「コアコアCPI」は101.7と0.9%上昇し、10月(0.7%上昇)から強含んだ。総務省は物価動向について「エネルギー関連を除けば上昇基調」との見方を変えなかった。
先行指標となる12月の東京都区部のCPI(中旬速報値、10年=100)は、生鮮食品除く総合が101.9と0.1%上昇した。上昇は6カ月ぶり。横ばいだった11月から上振れし、6月(0.1%上昇)以来の水準だった。外食などの食料価格の上昇が目立った。コアコアCPIは0.6%上がり、伸び率は11月と同じだった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕