警視庁公安部は18日、東京都北区西が丘1のマンション内にある過激派「中核派」の非公然アジトを有印私文書偽造・同行使の疑いで家宅捜索した。公安部は、1971年の渋谷暴動事件に関与したとして殺人容疑などで全国に指名手配されている活動家、大坂正明容疑者(66)が数年前までこのアジトに潜伏していたとみている。
沖縄返還協定の調印に反対するデモ隊の一員だった大坂容疑者は71年11月14日、渋谷区で交番の警察官や機動隊を襲撃。火炎瓶を投げつけるなどして警察官を殺害した疑いがもたれている。
アジトを捜索した際に警察官に体当たりするなどしたとして、公安部は住人とみられる40代と50代の男2人を公務執行妨害容疑で現行犯逮捕した。公安部によると、2人とも黙秘している。
公安部は、以前に捜索したアジトで押収した資料などから、大坂容疑者が北区内のマンションに潜伏していたとみており、本人の遺留物などがないか調べる。