【パリ=竹内康雄】フランスのオランド大統領とイランのロウハニ大統領は28日、パリの仏大統領府で会談した。会談に合わせてイランが欧州エアバスの航空機118機を購入する契約を結んだ。超大型機の「A380」12機や新型中型機「A350」16機を含む。AFP通信によると250億ドル(約2兆9700億円)規模になる。
このほか石油メジャーのトタルはイラン当局と日量15万~20万バレルの原油生産に向けた覚書に調印。環境サービスのスエズ・エンバイロメントが水処理などで協力するほか、製薬大手サノフィが感染症の研究を支援する。
会談後の記者会見でオランド氏は「我々の新しい関係が始まった」と表明。ロウハニ氏は「過去の遺恨を忘れ、新しい関係をつくろう」と呼びかけた。ロウハニ氏は混迷するシリア情勢の問題の根幹は「テロであり、イスラム国(IS=Islamic State)だ」と主張。政治解決を得るためにすぐに交渉を始めるべきだと主張した。イラン核開発問題を巡る最終合意については「イランは履行する」と明言した。