与野党の幹事長・書記局長は1日午前、国会内で会談し、甘利明前経済財政・再生相の辞任を受けて遅れている2016年度予算案の審議日程を協議した。与党は速やかな審議入りを呼びかけた。野党は甘利氏と関係者の参考人招致や、後任の石原伸晃経財相による経済演説のやり直しなどを求めたもよう。
16年度予算案をめぐり、与党は2日の衆院予算委員会で趣旨説明、3日からの基本的質疑入りを目指す。菅義偉官房長官は1日午前の記者会見で「一日も早い審議入りをお願いしている」と述べた。野党は、予算案審議の前に石原氏が再演説するよう求めている。
甘利氏の金銭授受問題に関しては甘利氏が記者会見で説明した計600万円の授受以外に、建設会社側から900万円超を元秘書に渡したとの一部報道があり、野党側は「甘利氏が辞めても幕引きにはならない」として、なお追及を続ける考えだ。
与野党は16年度予算案の衆院予算委での提案理由説明を1月29日に実施することでいったん合意していたが、甘利氏の辞任で見送りとなった。その後、民主党など野党は衆院予算委での日程協議に応じていなかった。