はじける笑顔の撃鼓説唱俑が持っているマレットは体温計に変えられ、スマホを三脚に取り付けて儒教の経典「六経」の説明をする教師の前では、学生がノートパソコンを開いて座り、オンライン授業を受けているというように、これらの文化財や古代の人々が描かれている「出勤再開時の防護ガイド」と題するシリーズイラストが話題となっている。イラストの作者である文化財の撮影を専門とする写真家・趙震さんは、こうしたイラストで出勤が再開した後も新型コロナウイルス感染防止対策を忘れないよう注意を促している。人民日報海外版が報じた。
趙さんは1997年に秦始皇帝陵博物院(当時の秦始皇兵馬俑博物館)に就職してからこれまで22年以上の間、文化財をカメラに収め続けてきた。今年初め、新型コロナウイルスが流行し、秦始皇帝陵博物院も営業を停止した。そして、家にいることが多くなった趙さんは時間的な余裕ができ、文化財と感染防止対策を組み合わせ、イラストという形を通じて多くの人にウイルス流行を重視し、適切な防護対策を講じてもらおうと考えたという。
1日に8時間以上イラスト作成に費やしたという趙さんは、「1日に作成できるイラストは3-4枚。目標は科学知識の普及と宣伝だ」と説明する。微博(ウェイボー)では、それらイラストに多くのネットユーザーが「いいね!」を寄せ、「おもしろいし、意義もある。画像を保存して使わせてもらってもいいかな?」、「とてもかわいい!」、「みんなが無事であることを願っている」などのメッセージを寄せている。趙さんは、「これが今回のウイルスとの闘いに自分なりに関わる方法だと思っている。このような反響は私にとって励ましとなり、原動力となる」と話した。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年4月2日