「これは、砲煙や銃声のない戦争だ…人種や肌の色に関係なく、共に病魔と闘おう」。イタリアの若者アルベルト・カステリ(Alberto Castelli)さんはこのほど、中国語で歌詞を書いた曲「共同戦闘」を作り、「共に手を携えて新型コロナウイルスと闘おう」と世界に向かって呼びかけた。人民日報海外版が伝えた。
イタリア・ミラノに住むカステリさんは、1ヶ月あまり前、中国が新型コロナウイルス感染症と闘っていることを知り、自身も中国のために何かできることはないかと考えた。カステリさんは、「私は中国文化が大好きで、ミラノ中国文化ウィークなどの在ミラノ中国人のコミュニティ活動に定期的に参加している」と話す。
「普段ならば、数日さらには数週間かけて、やっと一曲完成できるペースだが、今回は、ピアノの前に座ってわずか数分後には、メロディーが頭の中に浮かんできた。自分でもとても不思議な感覚で、まるで魔法にかかったようにインスピレーションが一瞬にして湧いてきた」と、カステリさんは曲を作った当時の様子を振り返った。
カステリさんは最初、中国国民に対する支援と声援を表現するためにこの曲を作ろうと決めていた。彼は、自分が作った音楽を通じて、イタリア人と中国人の相互認識がいっそう深まり、互いの偏見を打ち消されることを強く望んだ。「今、多くの国や地域で新型コロナウイルスが蔓延しており、イタリアも極めて深刻な状況にある。私は、この『共同戦闘』という曲が、さらに大きな意味を持つようになったと思っている。ウイルスは、国籍や肌の色の別なく人間に襲いかかってくる。このような脅威に直面することで、私たちは、『世界が共に手を携えてウイルスと闘うことで、この闘いに勝利することができる』という認識を持つに至った」とカステリさんは強調した。
この歌曲は、カステリさんが中国語で歌詞を書き、中国語で歌っている。中国語の発音については、やや拙いところもあるものの歌声に込められた彼の誠実な心はしっかりと伝わってくる。「皆知っていると思うが、中国語はとても難しい。だが、私はベストを尽くした。中国語で歌ったことで、中国の人々に私の気持ちをより直接的に受け止めてもらえるし、イタリアと中国の人々が気持ちを一つに団結しようという意思を表現したかった」とカステリさん。
「私は中国に感謝している。中国政府が医療専門家チームをイタリア支援のために派遣し、イタリアに医療物資を提供してくれたことに感謝している。これらの支援は、『共同でウイルスと闘う』ことを最も良く証明している」とカステリさんは続けた。(編集KM)
「人民網日本語版」2020年3月30日