中国社会科学フォーラムの国際学術シンポジウム「新型コロナ下の国際情勢と中日関係」が27日、新型コロナウイルス流行の影響を受けて、オフラインとオンラインを結ぶ形で開催された。中日の学者が「感染症の収束後、世界経済とグローバル・バリューチェーンの変化」、「中日のイノベーション協力の可能性」などを議論した。中国新聞社が伝えた。
中国の戴秉国元国務委員は開幕式のスピーチで「情勢がどう変化しようとも、対日友好協力という中国の方針が変わることはない。日本の有識者は世界の大勢を見極め、両国関係の推進という正しい方向性を堅持するものと信じる。中日双方は一段と高い水準の互恵協力に達し、各々のさらなる発展を実現すべく努力する必要がある」と述べた。
日本の福田康夫元首相は東京からオンラインで参加し、日中協力を新たな高みへ押し上げることを呼びかけたほか、「新たな国際秩序を構築するため、共に東アジアに位置する日本と中国は重要な役割を果たし、先行きの不透明な世界経済・社会に明るい光をともすべきだ」と述べた。
新しい時代の要請にふさわしい中日関係の構築に向けて、中国社会科学院の謝伏瞻院長は(1)新型コロナへの共同対策と経済回復の促進を契機に、中日の経済協力の質的向上と高度化を積極的に推進する(2)保護貿易主義や一国主義などの逆流に対して、開かれた世界経済と国際協力体制を共同で維持する(3)文明間の相互理解・学習・参考の促進という観点から、中日の民間交流と世論環境の改善を続けることを提言した。
会議参加者は両国協力の推進方法について見解を述べた。中国社会科学院世界経済・政治研究所の張宇燕所長は「世界レベルでは、両国はWTO改革、持続可能な開発、国際公衆衛生政策などの議題について協議することができる。地域レベルでは、両国はRCEPの早期調印、中日韓自由貿易圏交渉の加速などに貢献するべきだ。二国間レベルでは、双方は既存の様々な経済・貿易・通貨・金融協力を十分に利用し、高度化するべきだ」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年10月28日