埼玉県朝霞市で中学1年だった少女(15)が行方不明となり、2年ぶりに東京都中野区で保護された事件で、寺内樺風容疑者(23)=未成年者誘拐容疑で逮捕=の自宅から押収されたパソコンに閲覧制限が掛けられていたことが1日、捜査関係者への取材で分かった。
県警は、寺内容疑者が少女に外部の情報を与えないようにしながら監禁していた疑いもあるとみて捜査している。
捜査関係者によると、寺内容疑者が直近に住んでいた中野区のマンションの部屋から押収した複数台のパソコンを解析。その結果、一部のパソコンは、限られたサイトしか見られないように設定されていた。
少女が「生活に必要な物はインターネットで購入していた」と県警に話していることも判明。自分を捜して両親がビラ配りなどの活動をしていることもネットで知ったという。
少女は寺内容疑者と一緒に部屋から出掛けることもあったというが、外出中は手を握られた状態だったとみられる。県警は、中野区やその前に住んでいた千葉市のマンションで、少女の自由がどのように制限されていたのか調べを進めている。
県警によると、寺内容疑者は「中学生の頃から女の子を誘拐したいという願望があった」と供述。連れ去るまでの経緯について「学校を見て回ったところ、中学から1人で帰る少女を見つけて後をつけた。その後、少女のことを調べて誘拐した」と話している。〔共同〕