5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)を控え、愛知県警は1日、中部国際空港(愛知県常滑市)で警察犬による警戒を始めた。3月にベルギーで起きた連続テロでは空港が標的となったほか、中部国際空港は各国首脳の利用が予想される空の玄関口となる。不特定多数の人が集まる空港で、警察犬の姿を見せることで犯罪の抑止につなげる。
県警によると、同空港で、警察犬が警戒にあたるのは初めて。この日は2頭の警察犬が登場。警察官2人と警察犬1頭が1組となり、ターミナルビルや名古屋鉄道中部国際空港駅の改札前などで、不審物がないかを確認して回った。
警察犬による警戒はJR名古屋駅などでも実施する予定で、今後、頻度を高めていくという。
一方、県警は1日、同空港近くの大規模商業施設「イオンモール常滑」(同市)でテロ対策の合同訓練を実施した。
県警サミット対策課の堀日出夫次長は「中部国際空港は最も重要な警備対象の一つ。サミットを成功させるため様々な面から安全を確保したい」としている。