13日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続伸した。午前の終値は前日比421円03銭(2.64%)高の1万6349円82銭ときょうこれまでの高値だった。前日の海外市場で原油など資源価格が上昇したうえ、円相場が一時1ドル=109円に迫るまで売られるなど円高基調に歯止めがかったことで投資家が運用リスクを回避する姿勢を緩めた。トヨタやホンダなど主力の輸出関連株に買いが膨らんだほか、先物への買いを受けて値がさ株も買われた。中国税関総署が発表した3月の貿易統計で輸出が市場予想以上に伸びたことで中国景気の底入れ期待がじわりと高まり、買い安心感を誘った。
前日の米シカゴ市場の日経平均先物6月物(円建て)の清算値は大阪取引所の日中取引の清算値を135円上回った。先物にこの水準を意識した買いが先行し、裁定取引に絡んだ買いがファストリやKDDI、ファナックなど値がさ株に入ったことも指数を押し上げた。資源価格の上昇を受けエネルギー関連企業の信用力が改善するとの思惑から三菱UFJや三井住友FGなど銀行株が買われ、相場をけん引した。
JPX日経インデックス400も大幅続伸し前日比303.63ポイント高い1万2020.66で終えた。東証株価指数(TOPIX)も大幅に続伸した。業種別TOPIXは全33業種が上昇した。「保険業」や「鉱業」、「銀行業」などが大幅高になった。
前引け時点の東証1部の売買代金は1兆1056億円、売買高は11億3428万株、東証1部の値上がり銘柄数は1731と全体の9割に迫った。値下がりは156、変わらずは62だった。
マツダや富士重など円相場が収益に与える影響が大きい自動車株が大幅に上昇。小野薬が高く、ソフトバンクも買われた。村田製やTDK、京セラなど電子部品関連株も上げた。半面、朝方に年初来高値を更新したソニーが安く、楽天も下げた。大東建が軟調で、パイオニアも下げている。
東証2部株価指数も続伸した。ラオックス、象印、朝日インテクが上げた。半面、RVH、ヨネックス、ぷらっとが下げた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕